桜の取り木の切り離し 盛り土編
以前紹介した2018年の5月に始めた四季桜の取り木(盛り土法)
それを2020年2月初旬に切り離した。
以前の記事へ →『桜を取り木で増やす 盛り土法』
実は発根を報告した時の根は前年に掘り返したときに切ってしまったのだが、1年待ったら逆方向にかなり太い根が出ていた。
それを切り離すことにしたので、今回はその際の様子を紹介する。
取り木(盛り土法)の切り離し作業
まず周りから掘ってゆき、固まった土をほぐしてゆく。
水や養分を吸収するのは先端の細い根なので、そこをなるべく傷付けないようにする。
老木を治療する時のように高圧洗浄機でも使えば根を切らずに土を掘ることが出来るだろうが、そこまで本格的にするのも手間なのでシャベルと手で掘った。
枝の付け根を露出させたところで水で土を洗い落とし、ノコギリで枝の付け根から切り取った。
本体から分離させたのち、今度は枝の方を根の付け根で切り、断面に殺菌癒合材のトップジンMペーストを塗っておいた。
根が乾燥してしまうのでゆっくりもしていられないが、少しでも癒合材が乾くようにこのタイミングで剪定をして時間を取ることにした。
剪定は枝葉の数を減らすことで水分消費を減らし、残った芽に養分を集中させるためである。
根元から中ほどにかけての細かな枝は付け根で落とし、上部の長い枝は切り戻し、バランスを見て一部を間引いた。
全体的に芽の数を半分ほどに減らすイメージである。
安定して生育するまでどこかの地面に仮植えしても良さそうだが、水や肥料管理のしやすさから今回も鉢に植え付けることにした。
しかし今回の作業は思いつきで始めたため、鉢の選択肢はおなじみのスリット鉢しかなかった。
苗の高さの割に根が貧弱なので、もっと深い鉢に深めに植え付けた方が安定し、根への負担が少ない。
用土も手持ちの赤玉土が少なかったので、いつもの腐葉土4に赤玉土6ではなく、腐葉土4に赤玉土3に鹿沼土3で配合したものを使った。
鉢底石を敷いた鉢に用土を少し入れ、根を広げながら苗を鉢内に据える。
根のバランスはかなり偏っているので、少し無理矢理に詰め込んだ。
位置を決めたら用土を鉢いっぱいに入れ、軽く抑えて土を固める。
土を入れ終わったら水を鉢底から流れ出すまでたっぷりと与える。
苗がぐらつくと根張りが悪くなるので、地面に支柱を立てて苗を固定した。
切り離した直後にいきなり日光に当てると心配なので、鉢は半日陰に置き様子を見ることにした。
一カ月半ほど過ぎた3月下旬。
桜の開花する時期となり、芽が伸び始めた。
どうやら無事に生育しているようなので一安心。切り離しは成功したようだ。
しかし根はまだまだ落ち着いていないはずなので、大事を取ってしばらくは現状のままの状態を維持することにする。
肥料も様子を見ながら少しずつ与え、まずは根をしっかりと張らせることを目指してゆく。
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