日本縦断自転車旅行記 準備編~ビンディングペダル

 ペダル

シマノの『PDT780

片面が普通のフラットペダル。反対側はビンディングペダルとして使える。

現在はモデルチェンジしている。

 

ビンディングシューズだけで使うのなら、当然両面が使えるものの方が使いやすい。

片面だけだと固定の際にいちいち手間がかかる。

下を向いたまま走るわけにはいかないので、足の感覚で使う面を探り当てなければならない。

慣れていないと漕ぎ出したばかりで車体が不安定な時に、注意が散漫になり危険である。

ロードバイクでも別のタイプだが片面のビンディングペダルを使っていたので、導入に抵抗はなかった。

旅行が終わった後も普段使いにする予定だったので、普通の靴でも使えるペダルをあらかじめ取り付けておこうと思ったのだ。

 

 

普通の靴でもペダルに固定できるようになるトゥクリップも試してみたが、使い心地はビンディングの方が圧倒的に上であった。

トゥクリップで足を固定するにはストラップで締めつけなければならないが、そうすると靴の取り外しが難しくなる。

かといって緩めにすると力が逃げるので、付けている意味がなくなってしまう。

靴そのものを固定してしまうビンディングと比べると、力の伝達効率も劣る。

それに転んだ時など、ビンディングは自然に外れることがあるが、トゥクリップは自然に外れることはほぼないのでより危険である。

付け外しの手間なども考えて、ビンディングシューズとペダルの組み合わせを選ぶことにした。

 

 

シマノのビンディングペダル。SPDには固定のための金具、クリートが二種類ある。

シングルリリースの『SM-SH51』とマルチリリースの『SM-SH56』である。

SPDペダルを買うと、大抵どちらかが付属してくる。

このクリートのどちらかを靴の裏にボルトで固定し、これをペダルにパチンと差し込んで固定するわけだが。二種で違うのは外し方である。

シングルリリースは水平方向にひねることで外れる。

マルチリリースはどの方向にひねっても外れる。

真上に力を加えた時には外れないので、普通にペダリングしている分にはまず外れない。

しかしマルチリリースならばある程度強引に外せるので、とっさに足をつくときやパニックになった時にも外れやすい。

ロードバイクで使っていた時はシングルリリースを取り付けていたが、旅行前にマルチリリースに取り換えた。

慣れない道を走るのにとっさに足をつけないのは危険なので、少しでも外しやすくするためである。

実際に瀬戸内海あたりを走っていた時に、歩道が急に無くなっていてあわや海に落ちそうになった事があった。

間一髪で停止することが出来たが、シングルリリースだったら転倒は免れなかっただろう。

ペダルのクリート固定力も弱めに調整しておいたので助かった。

旅行が終わってからも使い続けているので、このペダルにしておいてよかったと思っている。