日本縦断自転車旅行記 準備編~地図

地図

 

昭文社の『ツーリングマップル』

バイクツーリング向けの地図である。

ツーリング向けというだけあって道や観光地だけでなく、温泉やキャンプ場などの情報も細かく載っている。

最初は九州地方の地図を持っていき、北九州までいったところで次の地方の地図を買った。

使い終わった地図はお土産と一緒に宅急便で自宅へ送り、これを繰り返しながら北上していった。

最終的に購入したのは合計で六冊となる。

 

普段の趣味であるポタリングは、地図など持たずに気ままに彷徨う自転車散歩だが、さすがに全く土地勘のない場所を旅するには地図は必要だ。

道だけではなく、キャンプ場や公園。観光地や道の駅など。周辺の施設を調べるためにも必要になる。

今日はここまで走ろうとか、ここを超えたら宿を探そうとか。一日の行動の指針を定める為にも重要な役割がある。

そこで、どういった地図を持っていくかだが。

ガラケーやスマートフォンなどのアプリを使ったデジタルな地図か。

印刷された紙を製本した昔ながらのアナログな地図か。

デジタルなら本に比べて収納場所を取らず軽量である。

施設検索なども出来る。目的地までのナビなども出来るだろう。

スマートフォンならそれ以外にも標高を測ったり消費カロリーを計算したり、様々な機能を利用できる。サイクルコンピューターの代わりとしても使えるだろう。

他にもカメラや時計など、スマートフォンがあれば代用できる装備は多い。

しかしそれだけの機能を備えるスマートフォンの消費電力は膨大である。

年々改良されてはいるが、一日中使っていてはバッテリーはすぐに尽きてしまう。

太陽光で充電するとか自転車のハブで発電するとか、電力を自力で賄う方法はあるものの、制限が大きくなることは確かだ。

もともとスマートフォンを持っていなかったということもあるが、積極的に導入しようとは思わなかった。

持って行ったのはアナログの地図である。

当然かさ張るし、重量もかさむ。湿気で反り返ったり、雨に濡れれば使い物にならない。

しかし紙媒体の印刷物の魅力は説明するまでもないだろう。

電子書籍が普及しても廃れない魅力が本にはある。

具体的なメリットもちゃんとある。

電力の消費はもちろんないし、日中の屋外では液晶画面よりも見やすい。

大きくてかさ張る、重量があるということが逆に作用する場面もある。

例えば、ガスバーナーを使うときに下に敷く。

多少不安定な場所でも地図を台座にすれば安定して設置できる。

それに調理が終わったクッカーを置く鍋敷き代わり。

バーナーの上に置いたままにしておいてもいいが、高い位置よりは低い位置にあった方が安全である。

本の使い方としては間違っているが、本であることを生かした使い方もあろうということだ。