桜の取り木の切り離し 高取り編
2021年6月に行った取り木(高取り)を2022年3月に切り離した。
発根を確認した3カ所のうち、1つは冬の寒さでやられたのか根がボロボロになっていたので断念。カルスは上下でつながっているので枝は枯れずに済んでいる。
残るは染井吉野と大島桜の2カ所だが、こちらもあまりいい状態には見えなかった。
それでも一縷の望みをかけて切り離したところ、なんとか枯らさずに済んだようだ。
今回はその際の作業の様子を紹介する。
取り木の切り離し作業
作業前
ビニール越しにもはっきり分かるほどたくさんの根が見えている。
ビニールを外したところ。
取り木部分の切り離し
余裕をもって切った後、発根した部分から下の余分な部分を切り詰める。
染井吉野の方は水苔をほぐしてギリギリまで切ることが出来た。
大島桜の方は根がびっしりと回っていて無理にほぐすと根を痛めそうだったので、水苔の下で切った。
根本の2本の枝も邪魔になるので切っておく。
親木の方は手ごろな芽のある位置まで切り戻し、切り口に殺菌癒合材を塗っておく。
仮植え
生育が安定するまでは定植せず、庭か鉢に深めに仮植えしておく。
鉢と用土。
深さを確保するために、株の大きさに対して少し大きめの鉢を使っている。
今回使った用土は腐葉土4:赤玉土4:鹿沼土2くらいの割合。
苗がぐらつくと根張りが悪くなるので、赤玉土など重めの土を使うといいが、鉢が大きい分通気性が悪くなるので鹿沼土を混ぜておいた。
また背が高い染井吉野の方には、これもぐらつかないように支柱を添えておいた。
用土を入れ終えた後。
今回は見栄えを良くするために鉢の表土に染井吉野には鹿沼土、大島桜には赤玉土を単用で敷いてある。
植え付けが終わったら鉢底から流れ出る水が濁らなくなるまでたっぷりと水をやる。
最後にバランスを見て枝を切り詰め、水分の消費を抑えつつ残った芽の生育を図る。
その後
約1カ月後の大島桜
葉が茂ってきている。
約1カ月後の染井吉野
咲いていた花が散り始め、新芽が伸び出している。
無事に成長が始まったので、このあと固形肥料を置き肥している。
2カ月後の染井吉野
葉が茂り、実もなっている。
切り離す前は根が茶色く、腐りかけのように見えたため失敗するかもと思っていたが、双方とも無事に根付いてくれたようだ。
しかし秋には十分な数の根が出ていたし、そのころには色も生き生きしていた。
冬越しも鉢植えの方が対応しやすいことも考えると本格的に寒くなる前、落葉後の12月には切り離した方が良かったかもしれない。
失敗や反省点もあったものの経験値を得ることが出来たので、結果的には成功したと言っても良いだろう。
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