日本縦断自転車旅行記 準備編~スタンド

スタンド

 

PLETSCHER(プレッチャー)の『ESGE(エスゲ) ダブルレッグスタンド』のブラック。

使用時に二本足に展開する、旅行車御用達、安定感抜群のダブルレッグセンタースタンドである。

シルバーとブラックのモデルがあり、両者で価格が違う。ブラックの価格は¥5250+税。

選んだ基準は、荷物を積んだ自転車も安定して自立させることが出来ること。

 

ESGE ダブルレッグスタンド スイス製 センタースタンド

ロードバイクやマウンテンバイクなどのスポーツ自転車は、スタンドをつけないことが多い。

それは軽量化のためだったり、そもそもフレームの強度的に不可能だったりするのだが、そういう自転車は壁に立てかけたり地面に寝かせたりする。

しかし街乗りに使うなら、スタンドはあった方が便利である。

店に立ち寄るとき、観光するとき。駐輪場を利用するときなど、変な置き方では周囲の迷惑になってしまうだろう。

そこでどういうスタンドを使うかだが。

市販の自転車によくあるのは、後輪横に取り付ける一本足のサイドスタンド。

これは旅行車には向いていない。

荷物を積んだ自転車を支えるには強度に不安がある。

とくにチェーンステイとシートステイで固定するタイプは、意図しない方向へ力が加わるので、下手をするとフレームの方を痛める危険性もある。

斜めに自転車を傾けて支える構造上、重量が増えれば増えるほど安定しない。

さらに位置が後輪横なので、サイドバッグと干渉する可能性もある。

そのため、旅行車に付けるなら断然ダブルレッグセンタースタンドの方がおすすめできる。

ボトムブラケット後方に取り付けるので、バッグと干渉する恐れはない。

直立させた自転車を車体中央で支える構造なので、重量が増えてもバランスが崩れにくい。

二本足だから二倍というわけではないが、比較的サイドスタンドより強度が高い。取り付ける場所の強度も構造上高くなる。

また、自転車が直立することで別のメリットも生まれる。

それはメンテナンススタンドとして使えるということだ。

スタンドに立てたままホイールを回したり、ペダルを回したりできるので、変速の調整も出来る。

前後のタイヤのどちらかを外しても、スタンドの二点と片方のタイヤの三点で自転車が自立するので、もし道中でトラブルがあっても対処しやすい。

今回の旅行車はホイールが手組みだったので、もし途中で歪みなどが出ても調整できる環境にしておきたかったというのもある。

などなど、旅行車にダブルレッグセンタースタンドを使うメリットは多いのだが、当然デメリットもある。

まず重量。

強度や構造の問題から、どうしても重くなってしまう。

それとスタンドを立てる際に、一度車体を持ちあげなければならない。

重量がある旅行車では、立てるのが少し難しくなる。

そして個人的に一番問題があると思うのが、取り付けられる自転車が少ないということである。

自分の自転車はもともと旅行用に設計されているフレームなので、比較的簡単に取り付け出来た。

しかし、普通の自転車でこのスタンドを取り付けられるものは限られる。

しかも、取り付けの不可避はカタログなどでは判断しづらく、ほとんどやってみないとわからない状態である。

値段も安くはないので、購入前には熟考が必要になる。

スタンドが無くても困らないなら、いっそ無い方がいいだろう。