鉢植えの桜の植え替え

植え替えの必要性

桜に限らず、鉢植えの植物は定期的に植え替えが必要である。

理由の一つが、用土が持つ力が徐々に衰えていくこと。

水やりなどで砕けた土が通気性や排水性を悪くしたり、栄養素の流出や蓄積によって養分バランスが崩れることなどがあげられる。

また長年植え替えていないと、成長した根が鉢の中でいっぱいになってしまう根詰まりが起こる。

いずれも根が窒息して根腐れの原因になったり生育に支障をきたすので、用土の入れ替えや根の整理の為に植え替えが必要になる。

 

桜の植え替えの時期

通常桜の植え替えは休眠中の冬に行う。

ただし根を痛める恐れのある厳冬期は避け、早咲きの品種は12月中。普通の品種は2月下旬~3月上旬までに植え替える。

 

用意するもの

成長途中の苗であれば現在の鉢より一回り大きな鉢を用意する。

大きすぎると鉢の内部が乾きづらくなり、根腐れの原因となるので少しづつ大きくするのが基本。

 

用土

桜に使う用土の基本は赤玉土6~7に対して腐葉土3~4の割合で配合したもの。

鉢の大きさによって粒の大きさを変えるが、今回は小粒を使用した。(九号以上なら中粒以上が基本)

 

鉢底石かゴロ土

水はけを図るために鉢底に敷く。

市販の鉢底石か大粒の赤玉土。

 

作業の流れ

 

1.苗を鉢から抜く

根鉢の周囲と底部をほぐし、土を三分の一ほど落とす。

表面の土も雑草の種などが飛んできているので落としておく。

鉢から抜いたところ

 

2.鉢に鉢底石を敷き詰める

3センチほどの厚さで鉢底石を敷く。

鉢が大きい場合は少し厚めにしておく。

鉢底石をいれたところ

 

3.用土を少し入れる

あらかじめ混ぜておいた用土を少し入れる。

苗を入れた時に、表面が鉢の縁から少し下になるくらいの深さになるよう調節する。

苗を据えたところ

 

4.苗を入れて用土を詰める

隙間ができないように周囲に用土を入れてゆく。

用土を詰めたところ

 

5.水やりをする

底から流れ出すまでたっぷりと水を与え、土を落ち着かせる。

水をやったところ

 

6.肥料は根付いてから施す

春になり芽が動き出したら肥料を施す。

 

備考 

画像の苗は去年に挿したオオシマザクラの挿し木苗である。

オオシマザクラは成長の早い桜なので、かなり大きめの鉢に植え替えている。

土が乾きづらくなるので鉢底石を厚めに敷き、土も少なめにしてある。

鉢は水はけと通気性に富むスリット鉢。

桜は水分も通気性もどちらも求めるので、水やり、用土、鉢などのバランスが難しい。

自分もいろいろ条件を変えたり、試行錯誤を繰り返しながら育てているので、今後も定期的に記録をつけていこうと思う。

 

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